自己紹介・研究目的
令和4年度入学/ ■SPRING事業 採択学生紹介
地球生命環境科学専攻
令和4年度 大学院入学
藤原 克斗
フジワラ コクト
シロアリにおける性決定遺伝子の機能解析
本研究は、性決定経路の制御をシロアリ種内および複数種間で比較し、不妊個体の獲得と多様化の分子機構に迫る。まず、シロアリの繁殖個体と不妊個体で比較解析し、社会性の進化に至った不妊化の分子機構を探る。不妊化には、性的形質の発達抑制が不可欠である。シロアリの性的形質の発達調節は、昆虫で一般的なスプライシング制御ではなく、遺伝子の発現制御が重要だと考えられる。そこで、性決定遺伝子の発現を制御する上流因子を探索し、不妊化をもたらす分子機構の解明を目指す。次に、性決定遺伝子の下流因子を種間で比較し、不妊個体の分化に関する固有性を探る。シロアリで最初に獲得された不妊個体は兵隊であると考えられる。そこで、兵隊分化の性特異性に違いのあるグループ間で性決定遺伝子の役割を比較し、性特異性をもたらす分子機構の解明を目指す。