SPRING学生・平山瑠那さんの研究成果
【マウスの体を借りて成熟させたラット卵子から産仔作製に成功】
-免疫不全マウスへの卵巣移植法は様々な動物の産仔作製に応用可能-
富山大学大学院 生命融合科学教育部 行動生理学講座の平山瑠那(SPRING支援学生)と、新潟大学脳研究所動物資源開発研究分野の竹鶴裕亮特任助教は、新潟大学の﨑村建司名誉教授、阿部学准教授、富山大学学術研究部医学系 行動生理学講座の高雄啓三教授らと共に、
ラットの卵巣を免疫不全マウス腎臓被膜下に移植する異種動物間卵巣移植法により、マウス体内で発育させたラットの卵胞から卵子のもととなる卵母細胞を採取し、体外で成熟、受精させました。その受精卵を仮親のラット移植することで、ラットの産仔を得ることに世界で初めて成功しました。さらに、この産仔から次世代の個体を得ることにも成功しました。
本手法は遺伝子組み換えラットの作製・維持の一助となるだけでなく、病気や事故で死亡した動物卵巣から卵子を取得するなど、生殖医療を含めたあらゆる動物の個体作製への応用が期待できます。
本研究成果は、2024 年 8 月 29 日、科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。
DOI:10.1038/s41598-024-71030-0
プレスリリース:https://www.u-toyama.ac.jp/wp/wp-content/uploads/20241115-2-1.pdf
- 2024/11/15 (金)
- SPRING事業