自己紹介・研究目的
令和7年10月入学/ ■SPRING事業 採択学生紹介
認知・情動脳科学専攻
令和7年10月 大学院入学
宮本 佳映
ミヤモト カエ
生体リズムと心の状態を結ぶ神経伝達物質機構の解明
うつ病や不安障害、PTSD、アルツハイマー病などの精神神経疾患では、情動・記憶・睡眠など多面的な脳機能が障害され、とくに女性での発症率が高いことが知られています。この背景には、性周期や閉経に伴うホルモン変動と睡眠変化が複雑に絡み合い、神経伝達物質動態に影響する可能性があります。しかし、神経伝達物質のリアルタイム動態を性差・睡眠・行動変化と統合して捉えた研究は未だ限定的です。本研究は、自由行動下マウスにおいて多種類の神経伝達物質を同時に可視化し、恐怖記憶の消去過程における生体リズム依存的変動を解明します。さらに、性周期の破綻が行動適応や睡眠調節に及ぼす影響を閉経モデルで検証し、そのデータを統合解析することで、神経伝達物質動態から情動適応や睡眠状態を予測する新規バイオマーカー基盤の創出を目指します。