総合医薬学研究科先端薬科学プログラム所属の戴浩陽です。私の研究テーマは有機五価ビスマスの新規調製法とフェノール酸化反応への応用です。
本研究は、新規な五価有機ビスマス（Bi(V)）化合物の調整法を開発し、触媒的なフェノール酸化反応への応用を目指しています。有機ビスマス化合物は、医薬品合成などで用いられる有毒な遷移金属の代替となる、環境に優しい物質として期待されています。
具体的には、安全な条件下での新規な有機Bi(V)化合物の合成法の開発、有機Bi(V)化合物の性質の調査とフェノール酸化への応用、計算および分光学的手法を用いた反応機構の解明、そして開発した有機Bi触媒によるフェノール酸化反応の有用化合物の合成への応用を行います。
この研究により、医薬品合成のより安全で費用対効果の高い方法が提供されるとともに、ビスマス化学の発展に貢献することが期待されます。