自己紹介・研究目的
令和5年度修了/ ■SPRING事業 採択学生紹介
新エネルギー科学専攻
令和5年度 大学院入学
沼田 和佳子
ヌマタ ワカコ
草津白根火山の 噴火履歴解明とマグマ-熱水系の物質科学的描像
新エネルギー科学専攻1年の沼田和佳子です。私は、国内有数の活火山である草津白根山で研究を行っています。活火山で実効性のある防災施策を作るためには、火山の噴火履歴(いつ、どこで、どのくらいの規模の噴火が発生したのか)を理解することが重要です。火山研究者はこれまで、地表に残った噴火の地層から過去の噴火の存在を認定してきました。しかし、この手法には重大な問題点があります。たとえば、草津白根山では2018年に極小規模噴火が発生しましたが、この噴火の噴出物は既に地表には残っていません。つまり、従来の手法では極小規模噴火の存在を見落としてしまいます。この問題を解決するため、博士課程では噴火堆積物を保存しやすい火口近傍の湖沼堆積物を用いた極小規模噴火の地層の検出に取組みます。この手法により、草津白根山の“真の噴火履歴”を解明できるだけではなく、活火山の噴火履歴調査の標準的手法の確立に貢献できます。