自己紹介・研究目的
令和5年度入学/ ■SPRING事業 採択学生紹介
薬科学専攻
令和5年度 大学院入学
徳竹 伯洸
トクタケ トモヒロ
マウス前頭前皮質に存在するカンナビノイド1型受容体の記憶能力への関与
富山大学大学院医学薬学教育部薬科学専攻博士後期課程の徳竹伯洸です。私は、薬物治療学研究室の新田淳美教授のもと、大麻による記憶障害のメカニムズ解明に関する研究を行ってきました。大麻は、世界で広く使用されている依存性物質です。近年、大麻の治療目的での使用が増加しています。しかし、大麻は中枢神経系に作用し記憶障害等の精神疾患様症状を示すことが報告されています。大麻の活性物質の一つであるΔ9-テトラヒドロカンナビノールは、脳に高発現しているカンナビノイド1型受容体 (CB1R) に作用します。記憶が関与する脳領域として、前頭前皮質 (PFC) が知られており、本研究ではPFCのCB1Rに着目し、記憶におけるその役割について検討することを目的としています。私は、現在までにアゴニストによるPFCのCB1R刺激が空間認識記憶を障害することを明らかとしており、今後さらに研究を深めていこうと考えています。