Fellowship学生・宮澤佑一朗さん、SPRING学生・岩佐雄一さんの研究成果
内臓脂肪と肝臓の新規臓器連関の発見:未病因子CD52が肥満による肝疾患と糖尿病を防御する
国立大学法人富山大学学術研究部 薬学・和漢系の和田努 講師、宮澤佑一朗 大学院生、岩佐雄一 大学院生、笹岡利安 教授らは、未病因子であるCD52を欠損するマウスに高脂肪食を給餌して肥満を誘導した際に、正常マウスと比較して肥満の程度は変わらないにもかかわらず、肝臓の慢性炎症の増悪により糖尿病の病態が悪化することを見出しました。その機序として、肥満病態では内臓脂肪組織のTリンパ球活性化に伴いCD52が可溶化して放出され、血流を介して肝臓に至る臓器間の連携による新たな慢性炎症の防御機構が明らかになりました。本知見は肝疾患の新たな予防と治療戦略の開発への貢献が期待されるだけでなく、未病創薬の可能性を示す研究成果と考えられます。
本研究成果は、医学・生物学専門誌「Molecular Metabolism」に2025年11月15日(土)(日本時間)に掲載されました。
プレスリリース記事:20251118.pdf
DOI:https://doi.org/10.1016/j.molmet.2025.102279
- 2025/11/27 (木)
- SPRING事業